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童話の時間

鷹(あとがき)

 
 つたないお話を読んでくださり、ありがとうございました。

 このお話も、塑田久子さまの三題噺スイッチでお題をいただいて作りました。
 いただいたお題は、「置物、鷹、話す」でした。

 最初は「置物」と「鷹」から木彫りの鷹を連想し、その鷹の置物が話をすることから始めようと思いましたが、うまく動いてくれません。
 木彫りの鷹をパソコンの画像で探し、それを見ながら想像を膨らませようとしましたが、これ、と思えるものが見つけられませんでした。

 それで、「置物」を「はく製」にしたらどうか、と思いつきました。
 となると、元は生きた鷹でなければなりません。
 そして、生きた鷹がはく製になるためには、殺される必要が出てきます。

 生きた鷹がはく製にされたら、何を思うか? 
 そうしたら、どうしたいと思うか?
 その思いはどうなるだろう?
 そうしてそれを叶えるには?

 …と考えを発展させて、このお話ができました。

 途中、鷹の苦しみや、苦しくても何もできることがないことが、読んでいてやりきれなくなるかもしれない、ということは心配でした。
 先のわからない、辛く苦しいことを、わざわざ読みたい方は少ないと思います。
 そんなことは現実だけで十分ですから。

 ですので、最後まで読んでくださった方には本当に感謝しております。
 
 鷹は意識を変性させることで苦しみから抜け出す道を見つけましたが、現実にはそううまくいくことばかりではなく、私たちは何とか自分の機嫌を取ったり気晴らしをしたりしながら、どうにか生きていかねばなりません。

 どうぞ、皆様も私も、自分をあやせるものをひとつでも多く見つけられますように、と願います。
 そしてその時、お話や絵本、本やほかの芸術、文化に触れることが少しでも慰めになってくれますように、と祈ります。









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by nakamura-fumine | 2019-09-06 11:55

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